リコメンダー 大和 晶/学生時代に映画に魅せられて以来、365日自主制作映画に埋もれたPFF事務局を皮切りに、ビデオ誌の編集、映画宣伝などを経て映画ライターに。とにかく、日々映画に接する人生をひたすら歩き続けてきた蓄積を活かして、国内外の様々な映画や映画人、映画祭などの魅力をお伝えします。
恋焦がれシネマ通信『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』
掲載日10-05.15
現代の若者の生きづらさを描いた、
大森監督にインタビュー
解体現場で電動ブレイカーを握りしめ、ひたすら壁を壊す“はつり”の仕事に明け暮れるケンタとジュン。親のいない子供たちの施設で兄弟同然に育った2人には、お金も学歴もなく、語るべき夢さえない。安い賃金と過酷な労働、職場の先輩・裕也の理不尽なイジメに、鬱屈し出口を求めて燻ぶり続ける怒り。ある日2人は、全てをぶっ壊して“ここ”からの脱出を決意。ナンパに出て知り合ったカヨちゃんも加わり、ケンタの兄カズがいる網走へと旅立つ。先が見えず、後戻りもできない、3人の放浪の旅の始まりだった。
「もともとの原案は、前作『ゲルマニウムの夜』の現場スタッフで、彼自身“はつり”の経験を持つ友人が書いたもの。スタッフ面接の際に、彼が言った<壊すのは得意だけれど作るのは苦手だ>という台詞が気に入ってね。今の時代は、破壊すべきものがはっきりと見えず、厄介な空気感みたいなものがあるだけ。そこに怒りを覚えるし、現代の若者の生きづらさも感じる。だから、この映画が、本当の意味での希望とか夢を考えるきっかけになってくれたらと思って作った」
と語るのは、初監督作『ゲルマニウムの夜』で世界的評価をものにした大森立嗣(たてし)監督だ。
「もともとの原案は、前作『ゲルマニウムの夜』の現場スタッフで、彼自身“はつり”の経験を持つ友人が書いたもの。スタッフ面接の際に、彼が言った<壊すのは得意だけれど作るのは苦手だ>という台詞が気に入ってね。今の時代は、破壊すべきものがはっきりと見えず、厄介な空気感みたいなものがあるだけ。そこに怒りを覚えるし、現代の若者の生きづらさも感じる。だから、この映画が、本当の意味での希望とか夢を考えるきっかけになってくれたらと思って作った」
と語るのは、初監督作『ゲルマニウムの夜』で世界的評価をものにした大森立嗣(たてし)監督だ。

© 2010「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会
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